市場:ナスダック , ティッカー:SVFAU
*チャートはスマホ閲覧者向けに編集しています。ブラウザで閲覧する際は、左上のポップアップで開くをクリックし拡大表示して下さい。
ソフトバンクのSPAC「SVFインベストメント(SVFAU)」の株は買うべきか?
SVFInvestment(SVFインベストメント)は、2021年1月7日にナスダックに新規上場したソフトバンクグループのSPAC(特別買収目的会社、スパック)で、カリフォルニア州サンカルロスに本社を構えています。
SVFインベストメントはSPACの持つ特性上、企業合併、資産取得、株式購入、組織再編、もしくは類似する事業の統合を目的として設立されたブランクチェック・カンパニーです。
また、SVFインベストメントは、ビジョン・ファンドを運営するソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズがスポンサーとなっており、ソフトバンクグループの既存の投資先、もしくは新規の企業に投資する可能性があると公表しています。ソフトバンクグループはSVFインベストメントが行う買収先候補の業種として、人工知能(AI)やロボット工学、クラウド技術などを挙げています。


-
-
参考SPAC上場とは?SPAC(スパック)株式に投資するメリットとリスク・注意点について【2021年】
いつもご覧頂きありがとうございます、現役外銀エドです。今回はSPACについて3分 ...
続きを見る
上記チャートはSVFインベストメント上場初日の動き。同社の新規公開(IPO)価格は、1株当たり10ドル(1038円)で、発行・売り出し数は5250万単位。上場初日は10ドルの公開価格から20%上昇した12ドルで取引を終え、上場初日で20%上げています。なお、上場に際しての主幹事はシティグループ、ドイツ銀行、キャンター・フィッツジェラルドなどです。
SVFインベストメント(SVFAU)の株価予想。SPAC銘柄はオススメできるか考察。
現状(1/12)では上場直後である上に、SPACにファンダもテクニカルも参考になりません。考察するにあたっては、SPAC銘柄全体の値動きを見てみましょう。
(1) SPAC銘柄の株価推移

また、Bloombergのデータでは2020年に米国で240社程SPAC上場がなされ810億ドルを調達しています。 しかしながら、SPAC上場後の株価パフォーマンスは全般に低調で、平均するとIPO価格を15%上回る程度の推移となっています。



SPAC 2020年上場 |
公開価格上昇率 |
1. Live Oak Acquisition Corp | 171% |
2. Kensington Capital Acquisition | 162% |
3. TPG Pace Beneficial Finance | 154% |
4. Longview Acquisition Corp | 110% |
5. dMY Technology Group | 97% |



つまりは、そのSPACを誰が経営しているか?誰が出資しているか?何と買収・合併したか?被買収企業はトレンドか?その価格は適正か?など、価格形成要素が多岐にわたります。SPAC投資は歴史があるものの未だ認知度低く謎が多くて非常に奥深い。皆さんも是非一度調べてみて下さい!
(2) SVFインベストメントのSBビジョンファンドに見る投資妙味は?
SVFインベストメントの出資者はソフトバンクグループ。ソフトバンクビジョンファンドと類似するセクターや投資先になると予想されます。よって、ビジョンファンドのこれまでの公開済み出資先を見てみると参考になるでしょう。


2020年9月末時点でビジョン・ファンド1号は83銘柄を保有し、投資額の合計750億ドル(7兆7300億円)に対し公正価値の合計は764億ドル。ビジョン・ファンド2号は13銘柄を保有し、投資額26億ドルに対し、公正価値は76億ドルとなっている。ビジョン・ファンド2号では、8月に米市場に上場した中国のオンライン不動産取引プラットフォーム企業、貝殻找房(ベイク、KEホールディングス)の株価上昇で5366億円の利益を計上した。同ファンドでは、昨年11月にベイクに対し13億5000万ドルを出資。【Bloomberg2020/11/9より】
また、先月公表記事では、
SBG傘下の「ビジョン・ファンド(SVF)」はドアダッシュに累計6億8000万ドルを投資し、新規株式公開(IPO)に伴う増資後の持ち株比率は約22%となった。ドアダッシュの時価総額は700億ドル(希薄化後ベース)に達しており、保有株式数から単純計算するとファンドの含み益は110億ドル程度となる【日経新聞2020/12/10より】


以上となります。最後までご覧頂きありがとうございました。
当記事は情報提供であり勧誘等を目的とするものではありません。また投資の成果を保証するものでもありません。
投資は全て自己責任です。詳しくは免責事項をお読みください。
引き続きよろしくお願いします。
【外資系金融マンの投資大学】