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【2021年】優先株式預託証券とは?高利回り商品でもリスクは高い?優先株式預託証券に投資する際の注意点と魅力とは。

2020年12月16日

いつもご覧頂きありがとうございます、現役外銀エドです。

今回は優先株式預託証券についてです。

 

エド
結論から言うと、優先株式預託証券はとても魅力的な商品です。債券と酷似するため米ドル債を好む方がこの商品を保有する傾向にあり、一般の米ドル債の倍近い金利をもらえるケースが多いのです。野村証券や大和証券など大手証券会社の支店では扱いがほぼ無く、外資系証券やプライベートバンクなどが提案するケースは多いですね。もちろん若干のリスクがあるのでここでしっかりと理解していって下さい。

 

2020年現在ではあまりいい玉が無いね。この優先株式預託証券を2014年~2016年に提案され保有している方は素晴らしい、かなりレアな価値ある商品をお持ちということです。
ナル

 

 

優先株式預託証券について分かりやすく解説

1. 優先株式預託証券とは?

優先株預託証券は米国の金融機関が自己資本を強化することを目的として発行した有価証券です。

米ドル建てで発行体は主に米国大手金融機関、コール日≒償還時に元本確保型、保有期間中は通常より高めの固定金利を受け取れる、など債券にかなり近い性質をもつ商品ですね。

例えば以下のような商品があります(当記事作成時点での条件,sample)。

通貨 銘柄名 固定配当率 初回コール日 初回コール利回り
USD シティグループ・インク米ドル建優先株預託証券 5.35%

 

5.35%
コール日以降 3か月米ドルLIBOR+3.466%
2023年5月 2.3%
USD JP モルガン・チェース&カンパニー 米ドル建優先株預託証券 5.15%

 

5.15%
コール日以降 3か月米ドルLIBOR+3.25%
2023年5月 2.1%

 

 

2. 優先株式預託証券の主なリスクは?

主要なリスクは下表です。

リスク 詳細 起こり得る確率
配当停止 発行体の業績悪化により年2回の配当の支払いを止められる可能性、非累積型 とても低い
コールスキップ コール日(発行体が債券を償還させる日)が延長され、償還が次回の利払い日以降へ先延ばしになる可能性 しばしばある
コールスキップ後の利息低下 コールスキップしても金利はしっかりもらえるが、ドルライボー(米短期金利)の水準次第で受け取る利息が少なくなる可能性 低いが相場次第
発行体のデフォルト 発行体が潰れてしまう可能性。これを考えると債券投資は不可能である為、潰れる可能性が低い発行体を選ぶべき 極めて低い

*米ドル円の為替リスク、発行体の格下げなどの信用リスク、流動性リスク、など債券特有のリスクも内包されます。

 

3. 優先株式預託証券のメリット・魅力は?

上記のリスクを許容することで、一般の米ドル債よりも高い金利を受け取ることができる点です。

ナル
コロナショック以前から保有している投資家は、平均4-6%の利回りで運用していますね。買った後ほったらかしでこの高金利は法人投資家や富裕層から好まれます

例えば、バンカメが発行する新発社債の条件が「5年満期で金利2.5%」だとしたら、同時期にバンカメが発行する優先株式預託証券は「5年後初回コールで金利5%」などと推察されます(実務家としての見解です、非常にアバウトな数字です)。

*金融庁資料より筆者作成

 

4. 優先株式預託証券の税金は?

税金については注意が必要です。

優先株式預託証券は債券に極めて近い性質がありますが、利息に対する税金は米国株式と同じですつまり、日米で二重課税されてしまい配当金に対して30.315%の課税となってしまいます。したがって、米国株と同様、確定申告して米国でとられた10%を取り戻す(還付を受ける)必要があります。外国税額控除の適用を受けるべく、必ず確定申告をしてください。配当所得の1割を取り戻しましょう。

 

5. そもそも優先株式預託はどういう意味?

2008年のリーマン・ショックを教訓に、グローバルに業務を展開している金融機関には、一定割合以上の自己資本比率を維持することが義務づけられた(G-SIFIs、グローバスなシステム上重要な金融機関。主要国の金融当局により組織された金融安定理事会がリーマン後に定義)。

仮に銀行が経営危機に見舞われても、返済不要の普通株などの自己資本を十分に持っていれば、損失を穴埋めして破綻を免れるという考え方に基づき、 優先株式預託証券は自己資本を強化することを目的とする資本性証券。

・「優先株」経営に参加する権利(議決権)がない代わりに、普通株に比べて配当金を優先的に受け取れるなど投資家にとって権利内容が優先的になっている株式。

・「預託証券」企業が自国以外での資金調達を容易にするため、自国で発行した株式を預託機関に預けて、これを担保に発行する有価証券のこと。小口化し投資家層を広げる狙いがある。

 

 

まとめ, 優先株式預託証券は儲かる商品なのか?

上記のように、利回り=リターンが高い反面リスクが内包されています。リスクを理解した上で投資家個々の判断となりますが、個人的な見解としては、

ナル
発行体によりけりではありますが、優先株式預託証券はかなり良い商品です。米ドル社債と同じような気持ちで投資するクライアントも多くいます。特別なリスクがあるようで普通の社債と大差ないので、利回りや年限などの条件が良ければストロングBUYですね。ビッグネームで利回り4-6%ほどのものがあればオススメです。逆に2%程度ならリスクリターンが合わないのでやめておいた方がいいでしょう。

 

以上となります。最後までご覧頂きありがとうございました。

尚、投資のご判断は全て自己責任でお願いします。詳細は免責事項をご確認下さい。引き続きよろしくお願いします。

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