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今回は「投資信託を買う前に見るべき2つのポイントで【シャープレシオ】、【アルファとベータ】」についてです。


アルファは肉食系投資家向きで「投信のファンドマネージャーの腕前を見る値」、ベータは長期保有投資家向きで「対象指数との連動度合いを見る値」です。

投資信託を選ぶ時の重要ポイント2点
1. 投資信託のシャープレシオとは?
シャープレシオとは投資信託を選ぶときの指標の一つです。
計算式は、ざっくり言うと「リターン÷リスク」
(詳細の計算式は、「投資のリターンから国債利回りなどリスクのない資産のリターンを引いた上で、リスクで割る」けれど、今は超低金利が続いているため、単純に投資のリターンをリスクで割って求めて問題ないでしょう。)
ちなみに、リスクとは標準偏差のこと。
米国の経済学者のウィリアム・シャープ氏が考案したことから、その名がつきました。投資のリスクの大きさに比べてどれだけリターンを得られるか、つまり運用効率の高さを示します。
数値が大きいほど運用効率が良いとされ、一般に1を超える投信は優秀と評価されます。数値の大きさから、投信のポートフォリオ(資産構成割合)が取るリスクに見合うリターンを上げているかをチェックして、相対的に評価します。
例えば、リスクが10%でリターンが5%の投信Aと、リスクが25%でリターンが10%の投資Bのうち、どちらを選ぶ方が運用効率が高いでしょうか。一見、リターンの高い投資Bの方が優位に見えますが、同時にリスクも高くなっています。先の計算方法で2つの投信のシャープレシオを比較すると、投信Aは0.5に対し投信Bは0.4と、投信Aの方が運用効率で優れていることが分かります。
シャープレシオはモーニングスターなど投資情報会社のサイトで確認することができます。
【参考URL: モーニングスター→ファンドランキング→シャープレシオ】
2. 投資信託のアルファ(α)とベータ(β)とは?
冒頭でナルが述べたように、アルファ(α)は肉食系投資家にとってはかなり重要です。
アルファとは、ベンチマークを上回る超過収益のことです。
アルファの源泉は、投資信託のファンドマネージャーの腕前(銘柄選定や投資配分の⽐率の変更などの戦略的要因)によって得られます。一般的に、アクティブ運用を⾏っているファンドを選ぶとアルファを獲得することが期待できます。
アルファ値が高いということは、ベンチマークよりもそれだけリターンが大きいことを意味するため、購入前に数値の大小に着目して下さい。
ただ、注意点としては、アクティブ運用には「指数を上回る投資成果を目指す運用」と「指数を上回る投資成果を目指さない運用」が存在し、「指数を上回る投資成果を目指すアクティブ運用」を⾏っているファンドを通じてアルファの獲得を狙う場合、
①設定するベンチマークによってアルファが変わってしまう(日経平均?JPX日系中小型株指数?など)、②計測期間によってアルファが変わってしまう、③ベンチマークを設定しないファンドも存在し得る、などの留意点があります。
一方で、長期投資家が着目するベータ(β)について。
ベータとは、株式や債券を含む幅広い市場指数に連動するリターンであり、インデックスファンドを使えば簡単に得られるリターンです。
例えば、日経平均株価に連動するETFを保有したならベータ値はほぼ1になります。ベータ値が2の銘柄は日経平均が1%変動すると2%動く事を意味し、ベータ値が0.5の銘柄は日経平均が1%変動するとその半分の0.5%変動するという事になります。
では、どういう時に見るのでしょうか?
ベータ値を気にするベータ派の投資家は、将来の株式リターンの上下を予想することは難しいと考えて、市場平均と同じリターンをじっと持つ長期分散投資家と言えます。相場の趨勢を見て、日経平均など株全体が下がった時に買って長期で上がるまでほったらかしにしたいという投資家は、ベンチマークに近い運用成果を望むためベータ値をチャックします。
また、積立投資などでインデックス・ファンドを購入してじっと積み立てていく投資家は、長期分散投資派=ベータ派であり、ベータ値を確認してファンドを選ぶべきだと考えられます。
アルファとベータの概念は少し取っつきにくいところがありますが、投資信託の良し悪しを図る上で重要な数値です。どちらかと言うと、アルファ値が見られるケースの方が多いですね。ファンドマネージャーの能力などを定量的に図ることができるので重宝されます。
あなたも投資信託を購入する前に一度チェックしてみてください!
まとめ,投資信託を評価する「シャープレシオ」「アルファとベータ」
シャープレシオについては簡単に理解できますし、色々なサイトでオープンにされていることが多いです。一方で、アルファとベータは非常に重要な数値であるにもかかわらず公開中のサイトなど少なく、一般的になっているとは言えません。
投資信託を購入する前などに判断材料が欲しい方は、是非これらの数値を調べてみてください。

以上となります。最後までご覧頂きありがとうございました。
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