いつもご覧頂きありがとうございます。現役外銀エドです。
今回は、読者の方やTwitterでよくお問い合わせ頂くFXについて。私は読者の皆さまに本当に有益な情報だけを伝えたいので、おこがましいですがFXをこき下ろします。FXは資産を増やすどころか食い潰す確率が圧倒的に・凄まじく高い。これは私の実体験&顧客からの情報&同業の友人情報、であって偽りない真実です。
FXユーザーの大半は大損。FX成功体験は偶然か再現性のない運用方法です、金持ちになりたい聡明な皆さまは即FXをおやめ下さい。


以下では、FXがなぜ資産運用の対象として不適切なのかを簡潔にまとめています。
1. FXだけはやめなさい。FXを勧めない4つの基本的理由。
1. レバレッジの魔力による身の丈を超えたポジション。
大半の人はレバレッジを適切にコントロールできません。レバレッジを当初は2-3倍でやっていても、利益が出ると気が大きくなってついついレバレッジを上げてしまったり、損失が出ると証拠金を入れてナンピンしたりします。
実力以上のポジションを持つが故の不安、どこまで評価損が膨らむかわからない恐怖に夜な夜な悩まされるでしょう。
- 儲かればレバレッジをもっと効かせてさらに儲けよう
- 損すれば証拠金を入れてナンピンしてポジションを積み増そう
- 相場が急変したらロスカットどころかFX会社に追証発生して借金するかも?
- 指標発表の際は両建てできるしクリンチしよう→金利・コスト分の損失と当初の投資哲学の崩壊
2桁のレバレッジなど狂気の沙汰です。なぜ金融庁はレバレッジ規制しないのか?年間相当の個人金融資産が吹っ飛んでいるのに理解に苦しみます。
2. FXのチャートばかり見て、人生の大切な時間をムダにするな。
FXを始めると為替にとらわれます。集中している時以外は為替市場がふと気になってしまいます。為替が数円動くなんて日常茶飯事なのに、驚いてスマホでチャートを確認せざるを得ません。不安だからです。
私は毎日マーケットに対峙しているプロです、為替が数円動くなんてなんとも思いません。円ベースのクライアント資産が減るだけでドルベースでは全く変わってないから気にする必要なんてない。
でもFXやってる人はチャートとにらめっこを始めて、「金利がなんやら、」「要人コメントがなんやら」「指標の結果がなんやら」と考えても無駄なことをあれこれ考えて、友人と過ごす時間や家族団らんの時間を過ごしてしまいます。


3. FXで退場したことある人が多すぎる。
FXをやっていた人で退場経験者が多すぎます。これはつまり、基本誰がやっても勝てないってことです。
ド素人の方もいるでしょうが、FXに挑戦した人には高い金融リテラシーをお持ちの方もいたでしょう。にもかかわらず何度も挑戦する人々、先人たちが証明してくれています、もう皆様ならおわかりですね?為替市場とは勝者不在の場所なのです。
例えば、大王製紙の井川会長。彼には弊社と競合する一流外銀プライベートバンカーがずっとついていましたし、IBや会計事務所などのブレインも周囲にいたでしょう。彼がキャッチする金融情報はとても質が高かったはず。にもかかわらず凄まじい金を溶かしています。
また伊藤忠商事社員FX横領の件も、伊藤忠にはバカでは入社できませんからね、高い教養を有していたと思われますが結局はFXで大損→横領して人生詰んでいます。
大王製紙 井川会長84億円 FXですってしまいましたと
大王製紙の井川会長(47)が、大王製紙の子会社の数社から84億円に上る借金をしていたことが……【JCネット 2011/10/19】
伊藤忠元社員を逮捕 FX取引に数億円流用の疑い
伊藤忠商事から関連会社に出向中に資金数億円を着服した疑いが強まったとして、警視庁捜査2課は6日、伊藤忠元社員の30代の男を業務上横領容疑で逮捕した。伊藤忠は3月、約7億円を私的な外国為替証拠金(FX)取引に流用したと……会社の調査に対し「自己資金でやっていたFXに損失が出て、穴埋めをするために会社の資金を使った」と説明したという。【日経新聞2014/7/6】
この他にも、FXの損失を埋めるために会社のカネを横領して逮捕されたり強盗したりというニュースは後を絶ちません。要は「インテリな敗者」が多すぎなのですね。賢い方やブレインがたくさんいる方でも負けるということは、つまりは、ほぼ全員負けることと同意。
にもかかわず、
「私は退場経験ありますが今はうまくいってます」「FXについて勉強したから今は常勝です」「退場を3回経験しました、今では億り人です」
などの失敗から転生して成功してます!という記事がよくありますが、この手の記事はアクセスを集めるだけの嘘記事か小額投資家が金額を100倍にして虚偽発言しているだけかと思われます。FXで退場した人=資産を溶かした人です。戻ってくるまで数年かかります。にもかかわらず何度もトライしていますよね。
また、FXについて勉強したという趣旨の話も、FXについて10冊本を読みました!など涙ぐましい記事を見ますが、10冊の本に書いてる内容はほぼ同じで1-2冊読むだけで充分、量を読めばFXで勝てるって発想からして疑わしい。

4. FXをすると思考回路が変わり、悪い人格になります。
落ち着きがない、怖い表情、怒りっぽい、堅物みたい、そんな人がスマホのチャート画面を見ている瞬間をよく見ます。FX患者の症状です。
FXをする人は日中ずっと為替相場が気になっているのでどこか落ち着きがありません。瞬時に大きな損益が出るのでゲーム性が高すぎます、なのでハマってしまいます。
一般人・一般富裕層が瞬時に数十万円~数百万円儲かるとおかしくなります。労働がバカみたいに思えてきますし、神になったような気になりますね。
また、真面目に働いている人や努力している人を軽視、或いは、気が大きくなって偉そうになったりします。
さらに、退場したり大損するとそれはもう悲劇です。
こんなことしなきゃ良かった、せっせと努力して貯めた資産を溶かしてしまった、と自責の念に駆られ、コンビニで買う水の10円の差やスーパーで買う野菜の数十円~数百円の差がもったいなくなって安い方を選択してしまいます。あなたが溶かした金額は数十万~数百・数千万なのにもかかわらず、ケチでチマチマした思考になります。
モノの価値がわからなくなり、価格を異常に意識してしまう。
日常が金にとらわれてしまう。マネーゲームは人を狂わせ、FXはその最たるものです。
私たちプロは「マーケットは偉大な評価者」と考えています。マーケットは絶対であり生き物です。どう動くか予想困難な不確実性そのもの(予想の的中率が高いので私たちは数百億円の資産を任されているわけですけれども)。そんな私たちでもFXは絶対に勧めません。資産家でやっている方はほぼ皆無、金持ちになりたいならやめた方がいいと考えます。もしご不安な方がおられたらフォームからお問い合わせ下さい。
2. FXはもう古い。FXを勧めないマニアックな理由3点。
1. リスクリターンが合わない。
リターンに対するリスクが大きすぎます。一度計算してみて下さい。
リスクリターン率は「損益÷最大ドローダウン」で算出します。最大ドローダウンとは、一時的に落ち込んだ最大下落率。
例えば、総損益が1,000pips、最大ドローダウンが500pipsであった場合、リスクリターン率は2.0ですね。リスクリターン率の数値が大きい場合は、少ないリスクで大きな利益が手に入る可能性が高いということ。一方で、リスクリターン率の数値が小さい場合は、手に入る利益に対して損失の方が大きくなるため、大きなリスクを背負った状態、これはリスクリターン率が1.0以下になります。
FX会社やFXを勧めるアフィリエイター達はリスクリターンが高いと主張します。これは嘘です。対象期間を都合よく設定しているからです。
期間を超短期・短期・中期・長期、無作為に抽出してみればわかります。非常に小さくなりますね。0.2~1.2程度になり、まるで話にならない。
為替はランダムウォークしながら時に高いボラティリティを生みそこでポジションを詰んで逝きます。
仮にリスクリターン率が1.0でも為替スプレッドが発生していますよね?
2. 昔のように優良通貨ペアのスワップが高くない。
為替がどうなるかわからない状況でも、円をショートしておけばスワップという確かな収入がありました。
15年前は豪ドルロングもスワップで素晴らしく儲かりましたね。ユーロドルのショートでも高い金利がありました。しかし今は?
ドル円ロングなんてわずかな金利しか入りません。だからみな新興国通貨を買い煽りしますし、FX会社はしきりに勧めますよね?
聡明な皆様は気付いておられると思いますが、新興国通貨=高金利通貨=万年売られます。
金利が高い通貨は通貨の信認が無いが故に金利が高いわけで中期で見れば買われるわけがありません。

3. HFTの存在。瞬間ボラティリティが高すぎてもはや危険。
投資した額以上の損失が生じるリスク。昔はそんなことほぼありませんでした。強制ロスカットかロスカットラインできっちり止まり、証拠金溶かして退場になります。今はHFT*により瞬間的に凄まじいオーダーが入り、一方通行に生じるボラティリティが高すぎて、スプレッドがスリップして瞬間的に大きく乖離、投資額を上回る水準で追証(おいしょう)発生してロスカットされます。負債を抱えるケースもありますね。
*HFTとは「High Frequency Trading」の略で、取引手順などを組み込んだプログラムに従って高速、高頻度で自動売買を繰り返す取引。日本語では「超高速取引」「高頻度取引」「高速高頻度取引」または「アルゴリズム高速取引」。

3. FXをオススメしないまとめ2021年。資産=守り育てるもの
資産を博打に費やしては永久に富裕層になれません。
私たちは現役で富裕層の方々を相手にしているからよくわかります。皆さま驚くほど博打をしませんし、したとしても小額を完全にコントロールしています。


以上となります。最後までご覧頂きありがとうございました。
当記事は情報提供であり勧誘等を目的とするものではありません。また投資の成果を保証するものでもありません。
投資は全て自己責任です。詳しくは免責事項をお読みください。
引き続きよろしくお願いします。